中医学ではからだの外側にあらわれた現象から「五臓六腑」の状態を知り、内側のウィークポイントを治療する独特の方法があります。
爪が薄く弱い、艶がない、ひどい時には変形するなどの場合は、「肝」を養生する必要があります。
「肝その華は爪にある」
これは良質な血がカラダの隅々まで届けば爪が丈夫で艶がある。という教えで、血を貯蔵する「肝」を整え、気の流れをよくすることで爪の状態も整えられます。
*肝とは…中医学の「肝」は全身に供給する栄養「血」を蓄え、その流れを調節する機能の総称です。「血」が不足すると眠れない、目の乾燥、かすみ目、爪が薄い、筋や足のひきつりなどの症状が現れます。
注:中医学の「血」は症状から「量」と「質」を見るので、血の不足は貧血をさすものではありません。
「肝」が元気になる血のもとになる食材
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- 牛レバー
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- 牡蠣
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- ほうれん草
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- しじみ
似ている臓をとることで、その臓の働きを補う「以臓補臓(いぞうほぞう)」の食材と、旬の食材で良質な血のもとをとりましょう。
おいしい作り置きレシピ
気血をふやす滋養食材
牡蠣のオイル漬け
材料
牡蠣200g、酒小さじ1、オイスターソース小さじ2、オリーブ油適量
A:にんにく、鷹の爪、好みのスパイスやハーブ
- 牡蠣は塩水でふり洗いし、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
- フライパンに牡蠣を並べ、中まで火が通るように炒り、ふっくらしてきたら酒とオイスターソースを加えて水分がなくなるまで煮詰める。
- 保存容器に2.の牡蠣を入れ、オリーブ油をヒタヒタになるまで注ぎAを入れて漬け込む。
オイル漬けにすれば冷蔵庫で約1週間は保存可能なので毎日続けられる常備菜として便利です。 食事制限、アレルギーのある方は専門医にご相談ください。
薬膳食材メモ
牡蠣
牡蠣は血を養い精神を安定させ、牡蠣の殻は生薬としても用いられます。
気持ちの安定
「肝」の働きは精神状態の影響を受けやすいため、気が全身をよどみなく流れるよう、リラックスすることが大切です。深い呼吸、軽いストレッチ、好きなことをするなどして、肩の力を抜いて気持ちを安定させると、気の流れとともに血流もよくなります。
気の流れをよくする食材
イライラ、憂鬱な気分から抜け出せないときは、香りの助けを借りてみましょう。 香りがストレスを散らし、気分を爽やかにしてくれます。
気の流れをよくする香りの食材
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- 野菜: みつば
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- 野菜: ミント
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- 野菜: 紫蘇
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- 野菜: セロリ
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- 野菜: 春菊
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- 飲み物:イライラに気分の高まりを鎮める 緑茶とミント
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- 飲み物:憂鬱なときにココロを養う 紅茶とミント
香り成分は加熱しすぎると失われるので、生またはサッと火を通す程度がおすすめです。
爪のお手入れ
爪トラブルは治療後に現れることも多いのが特徴です。早めにケアを始めておけば安心です。
お手入れのポイント
- 爪全体をしっかり保湿
- 爪やすりでひび割れ予防
- 欠け・割れには手軽な保護テープ
- 変色が出たらネイルカラーでカバー
- 除光液はノンアセトンのものを
おすすめアイテム
目を使いすぎない
目は経絡を通して肝とつながり関係が深いため、スマホ、パソコンを長時間使う人は影響が出ているかも。連続して使うときは休憩を挟んだり、ブルーライトカットグラスなどを活用するなどすると、肝の養生につながります。
メモ
季節や空調などの環境による冷えは血流をにぶらせます。
血の巡りをよくするためにからだのお手入れをしていきましょう。
手首、足首のストレッチや、指、爪のマッサージをすると血のめぐりが良くなり血を配る「肝」の働きをサポートできます。
また、イライラや憂鬱な気分にとらわれていると血も滞りやすくなるので香りを使って気分転換をしてください。気血の流れが整えば不調も癒され、爪の状態も整えられてきます。
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- 国際中医専門員A級・国際中医薬膳師
監修:竹尾.由美子
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健康と美容の通販事業に長年かかわり、同じ食品で「効果がある人・ない人」の声を聴き、その理由と悩みに応えるために中医学・薬膳学を本格的に学ぶ。現在は「季節、体質、体調にあう食材」をテーマに、暮らしに役立つ中医学・働く女性の薬膳を広める。
- 国際中医専門員A級・国際中医薬膳師