中医学の「肺」は周りの空気の状態に敏感で、潤いを好み乾燥を嫌います。
「肺」はからだに潤いを配る役目があり、皮膚とも関わりが深いため「外燥(外気の乾燥)」と「内燥(体内の潤い不足)」が重なると、皮膚の乾燥トラブル、口、鼻、喉の粘膜の乾燥感、便秘気味などの症状が表れるようになります。
からだの内側から潤すためには食べ物の力を借り、外側から潤すためには皮膚の保湿を心がけ、「肺」を養生すると、乾燥トラブルの緩和につながります。
*肺とは…中医学の「肺」は外気をとりこみ、体内の濁気(だくき)を鼻や皮膚から排出し、全身の「気」の流れや潤いを統括する機能の総称です。「肺」の機能が衰えると咳、息切れ、皮膚の乾燥、カゼをひきやすくなるなどの症状が表れます。
「肺」に潤いをあたえる食材
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- ヨーグルト
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- 豆乳
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- 白ゴマ
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- 山芋
潤い効果のある白い食材を積極的にとり、カラダの中へ潤いのもとを届けましょう。
簡単!レシピ
乾燥ケアには白い食材を
豆乳と白味噌のまろやかスープ
材料
だし汁120ml、無調整豆乳120ml、白味噌大さじ1、豆腐1/2丁、
白ゴマとネギは適量
- だし汁と豆乳を鍋に入れ、煮立ったら白味噌を溶き入れ食べやすい大きさに切った豆腐を加える。
- 再び煮たつ直前に、刻みネギと白ゴマを加えてひと混ぜし、器に注ぎ入れる。
薬膳食材メモ
甘味のある白い食材
白い食材は潤いのもとになり、甘味は潤いをとり込む作用を助けてくれます。 エリンギ、カブ、冬瓜、白きくらげも白い食材です。お好みやメニューによって組み合わせを変えれば続けやすいでしょう。
食事制限、アレルギーのある方は専門医にご相談ください。
唾液を増やす「叩歯反舌咽津法
こうしはんぜついんしんほう 」
唾液には口や粘膜を潤し保護する役割があります。 1日2回、歯磨きの後に、唾液を増やす効果のある古来の養生法を行い唾液の分泌を促しましょう。
「
叩歯反舌咽津法
」
1.耳下腺 (じかせん)2.顎下腺 (がくかせん)3.舌下腺 (ぜっかせん)
- 舌先で、歯の内側をなぞるようにしながら舌を回す。
- 右回りや左回りで数回行い唾液が溜まったら飲み込む。
- 上の図の場所を4本の指で軽くトントンと刺激して唾液が溜まったら飲み込む。
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皮膚を丈夫にする
「肺」と皮膚は関係が深いため、皮膚を丈夫にすることが「肺」の養生にもつながります。入浴時に温水と冷水を交互に手足にかけると皮膚を鍛えられます。
肌がひどく荒れているときに、ローションや化粧水を直接つけるとしみることがあります。その場合は先にオイルタイプのものをつけるとお肌の調子が整い、潤いが長持ちしやすくなります。基本のスキンケアのあとは、保湿クリームで肌を優しくマッサージしながらうるおいを与え、乾燥しにくいお肌を目指しましょう。
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乾燥対策のポイントは「白い食材」&「保湿」
中医学では、加齢、過労、ストレス、温熱性質の薬の服用、熱病により、からだの潤いが不足し、不足状態が長びくと全身へ潤いを配る力も弱まると考えます。
乾燥トラブルがあるときは、白い食材を積極的にとり「肺」の力を助けるとともに、日常的に丁寧に肌の保湿ケアを続けて、からだに潤いを取り戻しましょう。
また立春を過ぎる頃から自然界は春の気候となり、暖かな風が舞い上がりはじめます。舞い上がる風の影響を受けて、特に上半身のトラブルが起きやすく、気持ちの高ぶり、口内炎、肌荒れが表れやすくなります。潤いをしっかり与え、精神面では暖かな春の陽気のように自分の心を励ましながら、ゆったりと過ごしましょう。
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- 国際中医専門員A級・国際中医薬膳師
監修:竹尾.由美子
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健康と美容の通販事業に長年かかわり、同じ食品で「効果がある人・ない人」の声を聴き、その理由と悩みに応えるために中医学・薬膳学を本格的に学ぶ。現在は「季節、体質、体調にあう食材」をテーマに、暮らしに役立つ中医学・働く女性の薬膳を広める。
- 国際中医専門員A級・国際中医薬膳師