2024.07.11

初心者必見!自然な医療用ウィッグの付け方のコツと注意点

医療用ウィッグを自然に付けるにはヘアをネットでまとめる、位置に気をつけて着用するなど、いくつかのコツがあります。

いざ実際やってみると、どの部分をピンで固定すればよいか、生え際からどの位置に着用すればよいか、わからないことも出てくるかもしれません。この記事では医療用ウィッグを使い始めて間もない方、これから使う方へ、自然な付け方をお届けします。

初心者必見!ウィッグの基本的な付け方と外し方|動画ガイド付き

ウィッグ用ネットの付け方

医療用ウィッグを付けるとき、地毛をコンパクトにまとめ自然な仕上がりにするためウィッグ用のネットは欠かせません。ウィッグがなんだかきれいに被れないな、と思ったらネットの付け方を見直してみてください。

Step1:ウィッグ用ネットを首元まで通す

ネットのゴムの太いほうが下に来る状態で、ネットを被り首元まで通します。

縫い目のある方が後ろへ来るようにしましょう。

ウィッグ用ネットを首元まで通した状態です。
ウィッグ用ネットを首元まで通した状態

Step2:ウィッグ用ネットを固定する

ループ状のヘアバンドを付けるときと同じように、ネットを両手で髪の生え際まで持ち上げます。このとき、耳はまだネットの内側に入れた状態にしてください。次に、額の上・耳の横・うなじ部分をヘアピンでとめて、ネットを固定しましょう。スッキリと固定できたら、耳をネットの外側に出します。

ウィッグ用ネットをヘアバンドのように持ち上げた状態です。
ウィッグ用ネットをヘアバンドのように持ち上げた状態

Step3:髪の毛をまとめ、頭の形を整える

ネットを斜め上方向に軽く引っ張りながら、中の髪をまとめます。髪の毛は毛先から折りたたむように、小さく、そして平らにまとめてください。

ネットの先端を引っ張る方向
ネットの先端を引っ張る方向

ネットの先端はヘアピンでとめて固定します。ヘアピンの先は、髪の毛や周囲のゴムの中に収めて、外側へ出ないよう注意しましょう。凹凸がなく、頭の形が自然と丸くなるように整えます。

毛先をまとめた状態
毛先をまとめた状態

Step4:ゴムをずらして、仕上げる

最後に、ネットのゴムの太い部分を、髪の生え際からずらします。位置は生え際から1センチほどが目安です。ネットの被り方が、最終的にウィッグの仕上がりに影響するので、丁寧に形を整えて、全体のバランスを確認してください。

です。
ネットを被り完成した状態

ウィッグを付ける前の準備

ウィッグの襟足部分を持って逆さにし、空気を含ませるようにゆらゆら振ってください。全体がふんわり、立体的になります。手ぐし、もしくは目の粗いブラシで優しく髪をほぐすとスタイルが整います。

ウィッグを着用する前に、ちょっとした1アクションでグンと美しくなるのでやってみてくださいね。

ウィッグの付け方

次にウィッグの付け方を見ていきましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、1つずつ丁寧にポイントをおさえて行えば、手早くできるようになります。

Step1:ウィッグの前後を確認し、両手に持つ

まず、ウィッグの前後を確認します。ストッパー(ウィッグを固定するためのピン)の付いている方が前になります。ウィッグを開き、後方にある襟足部分の両サイドを両手で持ちます。

ストッパーの位置と、ウィッグを持つ手の位置
ストッパーの位置と、ウィッグを持つ手の位置

Step2:前から後ろへ、深めに付ける

ウィッグの前方を額にかけるように位置を合わせます。その後、ウィッグの前から後ろへと深めに付けていきます。ストッパーがある場合は、インナーキャップとストッパーの位置を合わせたら、両手でストッパーを閉じ固定してください。このとき、前髪やもみあげ部分の髪の毛が、ウィッグの内側に巻き込まれないよう注意しましょう。

ウィッグの襟足をもって、前から後ろへ着用
ウィッグの襟足をもって、前から後ろへ着用

Step3:後方にずらすように調整し、位置をきめる

ウィッグの襟足部分を持ち、後方へずらすようにしながら位置を調整します。

手のひらでそっと押さえ、少しずつ動かしながら、ピタリとフィットする位置を見つけましょう。ウィッグを付ける際はネットが見えないようにつけましょう。

手のひらでウィッグをフィットさせています
手のひらでウィッグをフィットさせる

Step4:仕上げの調整&ブラシで整えて完成!

着用したウィッグが左右同じバランスになっているか確認します。また、両耳の脇の「耳芯」(硬いワイヤーの入った部分)を顔のラインに沿わせるように、少し内側へ向けてフィットさせてください。

目の粗いブラシまたは手ぐしで髪の毛をふわりと整えたら、完成です。

ブラシで髪を整えています。
ブラシで髪を整える

ウィッグの外し方

襟足部分を持ち上げ、ゆるめます。前の部分のストッパーを開き、ウィッグを上方向へやさしく浮かせながら外します。

ウィッグの保管方法

ウィッグ着用後は内側に専用の除菌スプレーを使うことで、汗やニオイのケアができ清潔さを保てます。また、ブラッシングしウィッグスタンドで保管することで美しい状態を長くキープできます。

自然なウィッグの付け方のコツ

ウィッグ用ネットの選び方

抗がん剤の治療中〜後は毛量が変化します。

地毛のボリュームが多いときは髪を上手にまとめないと、ウィッグを付けたとき頭が大きく見えてしまいます。また、脱毛時はそのまま付けると滑ってずれてしまうことも。

ウィッグの下に付けるネットを使い分けることで、より自然な印象が叶えられます。

地毛のボリュームが多いとき:ウィッグネット

髪をコンパクトにまとめ、ウィッグを付けたとき美しい形に仕上げます。

また、脱毛期は抜ける髪の飛散を防ぎます。

脱毛時:ガーゼキャップ

皮脂や汗を吸収し、頭皮を清潔に保ちます。

ウィッグのズレを防ぎ、フィット感を高めます。

おすすめウィッグネット

ソフトな素材で扱いやすい、やわらかなネット。脱毛期、回復期の髪の毛をさっとまとめ、ウィッグをより自然に見せます。

おすすめガーゼキャップ

綿100%。蒸れやすい頭皮の汗をすっきり吸い取り、ベタつきをおさえます。肌感触のよい素材で敏感なときも安心して使えます。

分け目やつむじの自然な作り方

メーカーにもよりますが、つむじがあるタイプのウィッグは分け目のアレンジが可能です。基本的には専門のサロンで変えてもらうことをおすすめしますが、もし自分でアレンジしてみたい場合は、ドライヤーやアイロンなどは使わずに。次の手順で行ってみましょう。

  1. コームでお好みの位置に分け目を作ります。
  2. 霧吹きで髪をしめらせ、毛材を流したい方向に整えクリップでとめます。
  3. 自然乾燥させ、流れができたら完成。クリップを外します。

ウィッグを自然に見せる情報については、PreStaの「ウィッグを自然に見せる方法や付け方を徹底解説!初心者向けガイド」でご紹介しています。ぜひ、こちらもご覧ください!

ウィッグの手入れとメンテナンス

ウィッグ用シャンプーとブラシの選び方

医療用ウィッグの自然な付け方と同時に、大切なのはウィッグのコンディションです。清潔な状態を保つためにシャンプーとブラッシングは欠かせません。

シャンプーは毎日着用している方で1週間〜10日に1回を目安に。人間の髪とウィッグは素材が異なりますので、専用のものを使いましょう。ブラシも同じです。ウィッグの絡まりをとるために、毛材を傷めないために、そしてネット部分を傷つけないためにも専用のもので。付ける前と後にやさしくブラッシングすることで、美しい状態をキープすることができます。

より詳しい情報は「【ウィッグの洗い方・お手入れ】毎日のケアと定期的なシャンプー・コンディショナーのコツ」でも詳しくご紹介しています。

ウィッグを自然に見せるためのメンテナンス

ウィッグのコンディションを保つための基本として、シャンプーとブラッシングはマストですが、近ごろはピンポイントでお悩みを解決したり、美しく保つためのアイテムも多く登場しています。

ウィッグのニオイをケアするスプレー、ウィッグがパサついたときツヤを与える洗い流さないタイプのトリートメント、ブラッシングやスタイリング前のケアに使えるマルチローション…自然でサラサラとした印象は日々のお手入れ&優秀なメンテナンスアイテムから!

こちらも「【ウィッグの洗い方・お手入れ】毎日のケアと定期的なシャンプー・コンディショナーのコツ」でも詳しくご紹介しています。ぜひチェックしてください。

ウィッグ専門のグッズを買うなら、レディススヴェンソン公式ECサイトのPreSta

いまこの記事をご覧になっているPreStaは、約20年前から医療用ウィッグを作り続けてきたスヴェンソンが運営しています。治療中のウィッグやそのお手入れグッズ、頭皮ケアや帽子など髪まわりのアイテムはもちろん、抗がん剤の副作用で影響を受ける爪や眉毛などの外見ケアアイテムまで、患者さまが必要なものをトータルでサポートしています。ぜひ、あわせてご覧ください。

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