2024.07.09

抗がん剤治療による顔色の黒ずみや赤み・色素沈着は治る?|原因と対処法のスキンケアやメイクをご紹介

抗がん剤治療の副作用として「肌の変化」があります。顔色がくすむ、色素沈着が起こる、乾燥する、かゆみがでる…お悩みや症状はさまざま、薬のタイプによっても異なります。

抗がん剤はがん細胞だけじゃなく、正常な細胞も攻撃してしまうため、特に新陳代謝の盛んな皮膚も影響を受けやすいと考えられています。肌色を自然にカバーするファンデーションや刺激の少ないスキンケアを活用し、治療中ゆらぐ肌と上手に付き合っていきましょう。

抗がん剤治療中の顔色変化(黒ずみや赤み・色素沈着)の原因。副作用はなぜ起こる?

抗がん剤治療と顔色の変化: 顔が赤くなる原因を解説

抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常な細胞にもダメージを与えます。肌へ起こる副作用の中で皮膚が赤くなる、ブツブツができる、斑点がでる…これらの症状は「バリア機能の低下」から起こると考えられています。

とくに細胞分裂が活発な肌(表皮)の細胞は影響を受けやすく、角質層が薄くなり、皮脂腺や汗腺の分泌が抑えられてしまいます。その結果、乾燥やかゆみ、ひび割れなど皮膚障害へつながります。皮膚が乾燥すると、肌が本来持っているバリア機能が弱まり、赤みやブツブツなど肌トラブルが生じます。

また、抗がん剤治療だけでなく、放射線治療でも副作用として皮膚障害が起こります。放射線は皮膚を通過してがん細胞まで届くため、がん細胞だけでなく皮膚にも影響を与えてしまいます。皮膚の細胞や皮脂腺、汗腺も影響を受け、乾燥や赤みを生じることがあります。

顔色が黒くなる、色素沈着の予防と対策

肌が赤くなるのではなく、どんよりと黒ずんでしまうときは何が起きているのでしょう?抗がん剤の影響によりメラニンを生み出す細胞(メラノサイト)も刺激を受け、メラニンが過剰に作られるようになり、あるいはメラニンがうまく排出されず、色素沈着が起こると言われています。

治療中「日焼けに気をつけて」と言われるのは、抗がん剤成分の中にメラニン色素の生成を促し、色素沈着を出やすくするものがあるからです。

また、治療中は肌がとてもデリケートな状態です。紫外線は日焼けだけではなく、皮膚の免疫力を低下させることもあります。日焼け止め、日傘、帽子、サングラス…さまざまなアイテムを活用し、一年を通じて紫外線対策を徹底し肌を守りましょう。

日焼け止めとその他の保護策

がん治療中の日焼け止めの選び方。肌に優しいUVカット製品で肌負担を減らす 

がん治療中の日焼け対策として、最も手軽で効果的で毎日できるのは「日焼け止めを塗ること」ではないでしょうか。治療前に比べ、肌はデリケートな状態になっています。日焼け止めを選ぶ際は次の点に注意してください。

肌への刺激が少ないノンケミカル(紫外線吸収剤フリー)を

パッケージに「紫外線吸収剤不使用」「ケミカルフリー」と書かれたものを選びましょう。

外出時はSPF30以上、PA++以上を

お出かけの際、肌が露出する部分は紫外線を防ぐ効果の高い数値のものを選びましょう。

*生活シーンに合わせたSPF・PAの選び方*
日本化粧品工業連合会編 「紫外線防止用化粧品と紫外線防止効果」の図
注)光線過敏症などの疾患に伴う紫外線に特に過敏な方は医師の指導に従ってください。
日本化粧品工業連合会編「紫外線防止用化粧品と紫外線防止効果」よりプレスタにて改変

メイクアップアイテムは石鹸で落とせるものを

日焼け止め効果のあるメイクアップアイテムを使うときは、石鹸で落とせる低刺激のものを選びましょう。

おすすめ!肌に優しいUVカットアイテム

日焼け止め

  • 肌に直接触れるのは、美容成分と潤い成分だけ!SPF50+ PA++++でしっかりガード|カプレーブ UV-ABプロテクターリフト4+|商品を見る

化粧下地

  • 肌に溶け込むようなテクスチャーでほどよくカバー。透明感あふれるツヤ肌へ|ミネラルインナートリートメントベース|商品を見る

BBクリーム

  • ゆらぎ肌を健やかに美しく。これ1本でUVカット、うるおいバリア、ベースメイクOK!|モイストバリアBB|商品を見る

紫外線から肌を守る追加の対策

曇りの日はつい紫外線対策を忘れがちですが、曇っていても紫外線は降り注いでいます。油断せずしっかり日焼け止めクリームを塗りましょう。皮膚障害が強く、持っている日焼け止めの使用に不安がある場合は、主治医や薬剤師に相談してみてください。

また、日焼け止めクリームだけではなく帽子やサングラス、日傘、UVカットの長袖シャツ、手袋などおしゃれを楽しみながら、基本の紫外線対策もお忘れなく。

抗がん剤治療中でも肌に優しいスキンケア製品とその選び方

がん治療患者向けのスキンケアと保湿で、乾燥と刺激によるトラブルを防ぐ

がん治療の副作用による肌トラブルを完全になくすことはできません。しかし毎日のケアアイテムをきちんと選び、正しいお手入れを続けることで、防げるトラブルもあります。

スキンケアの基本は「保清」「保湿」「保護」です。どのアイテムを使ったとき、肌がどのような状態か、よく観察してみてください。

保清〔洗う〕|洗顔料は肌に負担をかけにくいものを

「低刺激」「アルコールフリー」「敏感肌用」など表示があるものを選びましょう。

泡だてネット等でよく泡だて、泡で洗うことで刺激がおさえられます。また、抗がん剤によるニキビのような発疹は、通常のニキビとは異なります。ニキビ専用の洗顔料を使うと、刺激が強すぎることがありますので、まず医師にご相談ください。

  • 植物性アミノ酸系洗浄成分配合。潤いとみずみずしさで包みながら洗う|モイストアミノフォーム(洗顔フォーム)|商品を見る

保湿〔潤す〕|洗顔後は乾燥しがち、すぐに潤して

入浴後や洗顔後の肌は水分・油分が蒸発しやすい状態。そのままにしておくと、どんどん肌の乾燥が進んでしまいます。ローションや保湿クリームなどの保湿剤で速やかに潤いをチャージしましょう。保湿剤も「無着色・無香料」「アルコールフリー」「添加物(界面活性剤、パラベンなど)フリー」などと表示されている低刺激のものを選んでください。

  • すみずみまで潤いを届け逃がさない。「潤いバリア」で乾燥肌を守る|モイスチャライジングローション(化粧水)|商品を見る
  • さらさらな塗り心地でしっかり浸透。化粧水の前に使うのがおすすめ|北海道精製純馬油 ピュアホワイト(保湿オイル)|商品を見る

保護〔防ぐ・守る〕|さまざまな刺激を防ぐケア

治療中は顔だけでなく、さまざまな刺激から全身の皮膚を保護することを心がけてください。日焼けはオールシーズン、晴れの日も曇りの日も気をつけていただきたいわけですが、

洋服や靴下など衣類は肌ざわりのいい素材を選び、跡が残るような締め付けが強いものは避けてください。虫刺されやケガにも注意です!

自然な外見を保つためのクレンジングのポイント

メイクをした日はクレンジング→洗顔、とダブル洗顔している方も多いと思います。クレンジングは主に‘油性’の汚れ、洗顔は主に‘水性’の汚れを落とすため役割が異なりますが、ダブルで洗うことは水分を余計に洗い流すことにつながり、乾燥しやすくなってしまいます。近ごろ、日焼け止めクリームやメイクアップアイテムは石鹸で落とせるような低刺激のものも多くでています。刺激を避けるためにも、できればそちらを選んでください。

もし、どうしてもクレンジングが必要なときは、下記のような低刺激で肌に優しいものをチョイスしましょう。

  • 全成分天然由来。肌を守りながらメイクや皮脂、毛穴の奥の汚れまで洗い落とします|ミューフルクレンジング|商品を見る

症状を隠す、抗がん剤治療中のメイク・ファンデーション

肌がきれいに見える化粧品の選び方 

抗がん剤治療中のスキンケアをお伝えしてきましたが、ラストは肌のくすみやシミ、目の下をカバーするメイクアップをご紹介します。

鏡をふと見たとき、誰かと会うとき、なるべくイキイキとした印象でいたいですよね。肌になるべく負担をかけず、気になる部分をカバーできるメイクを味方につけてください。

下記の2商品はいずれも低刺激で石鹸でオフできるものです!

  • シミ、クマ、くすみ、気になる部分にぴったりフィット、しっかりカバー|ミネラルインナートリートメントリキッドコンシーラー|商品を見る
  • カバー力&キープ力に優れたミネラルファンデ、夕方まで艶肌つづく|タイムレスフォギーミネラルファンデーションセット|商品を見る

抗がん剤治療・放射線治療の副作用で困ったことがあれば、レディススヴェンソン公式ECサイトのPreSta

いまこの記事をご覧になっているPreStaは、がん治療時の副作用ケア専門サイトとして2008年にスタートしました。スキンケアやコスメだけでなく脱毛中の頭皮ケアアイテム、ウィッグ、帽子、爪や眉毛などの外見ケアグッズなど、さまざまな商品を取り揃えています。がん患者さんが治療時に感じるお悩みに応えられるよう、今後もどんどん新しいグッズをご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

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